手作りの豆乳ヨーグルトは
「市販のものに比べてまずい」
「熱湯消毒もして時間も守っているのに固まらない」
という意見をよく見かけます。
そこで今回は失敗してしまう原因や、僕自身が失敗から学んだ美味しい作り方を紹介します。
※ヨーグルトメーカーを使って作ります。
目次
よくある失敗例
まず最初に、みなさんも経験したことがあるかもしれない失敗例と、その原因について考えてみたいと思います。
酸っぱい
これはもう明らかに過発酵が原因です。特に市販のヨーグルトを種菌に使うと酸味も出やすくなるみたいですね。
でも実は過発酵で酸っぱくなるのは乳酸菌が発酵する際に酸性物質を出しているだけで、むしろ菌が元気に生きている証拠みたいです。
食べることで『腸内腐敗を防止する働き』などがあり、実は体には良いんです。
ただやっぱり酸味が強すぎるとまずいので、正直食べるのはきついですね。
普通のヨーグルトよりまずい理由
牛乳から作ったヨーグルトだと多少酸味が強くてもそんなに気にならない人が多いみたいですが、豆乳ヨーグルトだと豆乳独特の豆の香りに強い酸味が加わって正直かなりヤバイです。
過発酵した豆乳ヨーグルトは、よく腐った豆腐みたいなんて言われています。
さすがに腐った豆腐は食べたことありませんが、なんとなくわかるような気がします。
固まらない
これもよく聞きます。
- 未開封の無調整豆乳を使っていない
- 容器やかき混ぜるスプーンを熱湯消毒していない
- 豆乳や種菌にするヨーグルトが古い
- 発酵時間が足りない
などが主な原因です。
上から3つは気を付ければ大丈夫ですが、一番下の発酵時間が問題ですよね。
発酵時間が短かすぎると固まらない、だけど長すぎると過発酵になって酸っぱくなってしまう。
じゃあ一体どうしろと、
…たしかにそうなんだけど、それがなかなか難しいんです。。
味が明らかにおかしい
見た目は問題ないのに食べてみると、酸味とも少し違う明らかに腐敗してるような味になってしまう場合があります。
これはおそらく雑菌が繁殖してしまっているので、もったいないですがそれ以上手を付けずにすぐに捨ててしまったほうがいいです。
対策としては熱湯消毒をきちんとして、なるべく素早く作ることです。
自身の失敗談
僕も以前に写真を撮りながら作っていた時に本来2、3分で終わる作業が15分くらいかかってしまったことがありました。
そうしたら固まらないうえに、とんでもなく不味いものが出来てしまいました。
おそらくヨーグルトを容器に入れた状態で長い時間放置したのが原因で、雑菌が繁殖してしまったんだと思います。
とにかくあまり時間をかけないのがコツです!
失敗から学んだ美味しい作り方
僕自身も豆乳ヨーグルトを作り初めて最初の頃は何回か失敗してしまいました。
新しい豆乳や種菌を使って時間も守っているのに固まらなかったり、出来ても酸味が強すぎたりとなかなか上手くいきませんでした。
「作り方は合ってるはずなのになんでだろう?」
とけっこう悩んだんですが、以下の3つを変えてみたら安定して作れるようになりました。
常温または温めた豆乳を使う
まず1つ目は使用する豆乳の温度を変えたことです。
以前は冷蔵保存していたものを使っていたんですが、常温の豆乳を使ってみることにしました。
なぜかというと冷蔵庫で冷えた豆乳だと温まるまでに時間がかかってしまい、乳酸菌がすぐに活性化できないそうです。
僕の近所では豆乳を常温で置いてあるスーパーがあるのでそれを常温のまま使いましたが、冷蔵保存の豆乳は電子レンジで1~2分温める必要があります。
※長時間温めてしまうと爆発の危険があるので、あくまでもぬるい程度でOKです!
出来上がりがゆるくても冷蔵庫に入れてしまう
時間通りにセットしたのにほとんど固まらないというパターンが結構あるみたいですね。
でも実はですね、一見固まってないゆるい状態でも中心の方は少し固まっている場合があります。
自分の経験上、発酵時間をずるずる延ばしすぎてしまうと酸味が強くなりすぎてしまう傾向があったので、固まりが弱くゆるい状態でも冷蔵庫に入れてみることにしました。
※気温やヨーグルトメーカーの種類によって出来あがりに違いがあると思いますが、ゆるめでも冷蔵庫に入れてしまえばある程度は固まります。
種菌に市販の豆乳グルトを使用
豆乳グルトというのはこれのことです。
マルサンアイという会社から販売されている『乳成分不使用の豆乳ヨーグルト』で、大手スーパーでも置いてある店が多いので入手はしやすいと思います。
原材料も豆乳のみなので、乳製品が苦手な方や乳アレルギーの方でも安心して食べられます。
豆乳グルトのここが良かった
牛乳が原料のヨーグルトを種菌にすると、どうも酸味が強めのものが出来てしまう傾向がありました。
そこでこの豆乳グルトを種菌として使ってみたんですが、酸味がほぼゼロに近いくらいの豆乳ヨーグルトになりました。
実際に作っていきます
では作り方を写真付きで解説していきたいと思います。
っとその前にまずは材料ですね。
- 無調整豆乳1L
- マルサンアイの豆乳グルト100g(種菌用)
- ヨーグルトメーカー
やはり安定して作るにはヨーグルトメーカーが必要になってきますね。
ヨーグルトメーカーの種類によって一度に作れる量は違いますが、豆乳100mlに対して種菌のヨーグルトは10g程入れれば大丈夫です。
気を付けるポイント
- 未開封の豆乳を使う
- 容器やかき混ぜるスプーンをきちんと熱湯消毒
- 豆乳や種菌にするヨーグルトは新しい未開封のものを使う
- 常温または温めた豆乳を使う
- 出来あがりがゆるくても冷蔵庫に入れる
手順
- 容器とスプーンを熱湯消毒する
- 種菌のヨーグルトを入れてペースト状になるまで混ぜる
- 豆乳を少しづつ入れていき、②ヨーグルトとよく混ぜる
- ヨーグルトメーカーを40℃、7時間にセットする
これで作っていきたいと思います。
それでは、
えっ?は、はい。
・・・・・
・・・7時間後
こんな感じです。
あんまり固まってる感じはなく、かなりゆるい状態です。
しかしここで発酵時間を伸ばしてしまうと自分の経験上、酸っぱくなる可能性があるのでこの状態で冷蔵庫に入れてしまいます。
冷蔵庫で4~5時間冷やしたので出してみます。
表面は少し水が溜まってますが、こんな感じにちゃんと固まっています。
味をチェック!
やっぱり豆乳グルトで作ると酸味が全然ないので食べやすいですね。
味はやはり豆乳独特の大豆の風味があります。
僕は好きなんですが、豆乳苦手な人はどうかといったところですね。
時間が経っても酸味が増さない!
マルサンアイの豆乳グルトは一度開封してしまうと日に日に酸味が増してしまいます。
しかし、この作った豆乳ヨーグルトは不思議なことに作ってから3、4日経過しても酸味がほとんど出ないです。
まだ数えるほどしか作っていないので確実にとはいえませんが、酸味に関しては明らかに違います。
作る際のポイントまとめ
最後に作る際のポイントをもう一度まとめてみます。
- 未開封の豆乳を使う
- 容器やかき混ぜるスプーンをきちんと熱湯消毒
- 豆乳や種菌にするヨーグルトは新しい未開封のものを使う
- 豆乳は常温もしくは温める
- 出来上がりがゆるくても冷蔵庫に入れる
これらを気を付ければだいぶ成功しやすくなると思います。
今回は豆乳グルトを種菌にして作りましたが、他のヨーグルトを種菌にして作った時にはもしかしたら上手くいかない場合があるかもしれないのでご注意ください。
また今度、他のヨーグルトを種菌にして出来るのかやってみたいと思います。