みなさんはコーヒーといったらどんなイメージをお持ちでしょうか?
「カフェインが体に良くない」と思った方もいるんじゃないでしょうか?
僕もカフェインにはあまり良いイメージが無かったので、コーヒーと聞くと「美味しいけれど健康にはそんなに良くなさそう」と思っていました。
しかし調べてみると、意外にもコーヒーが腸内細菌に良い影響を与えているということがわかってきました。
コーヒーが腸内細菌に良い影響を与えるということは、乳酸菌とも相性がいいんじゃないのか?
そう思ったので、今回は乳酸菌とコーヒーの相性について考察してみたいと思います。
目次
乳酸菌とコーヒーの相性は悪いのか?
乳酸菌とコーヒーを一緒に摂取したときの相性はどうなんでしょうか。
まあおそらく、ヨーグルトや乳酸菌飲料やサプリなどを一緒に摂取した場合だと思うんですが、
これらを一緒に食べたり飲んだりしたときに『乳酸菌の働きが弱まってしまうんじゃないのか?』
これがいちばん気になるかと思います。
コーヒーが乳酸菌の効果を弱めることはおそらくない
結論を言いますと、コーヒーと乳酸菌を一緒に摂っても特に問題はなさそうです。
何故かというとコーヒーの成分で直接、乳酸菌に悪い影響を与えるものが入っていないからです。
実はコーヒーには腸内のビフィズス菌を増やしてくれる成分も含まれていて、腸内環境を良くする働きもあります
ですから相性が悪いということはおそらくないです。
コーヒーで相乗効果が見込める可能性も
上記で書いた通り、コーヒーの成分にはビフィズス菌を増やす働きがあったり、他にも健康に良いとされるものがいくつかあります。
ですから乳酸菌が腸内や免疫に作用+コーヒーの効果でよりいっそう腸内環境が良くなる可能性は十分あると思います。
カフェインやタンニンが入っているけど大丈夫?
たしかにカフェインについては少し注意が必要みたいですね。
コーヒー1杯を150mlとすると、おおよそ80~90ml程のカフェインが含まれています。
カフェインには腸を刺激し、蠕動運動を活発にする働きがあるので適度に摂取する分には逆に体に良さそうです。
しかしカフェインを大量に摂取してしまうと、貧血や自律神経の乱れなどを起こしてしまう可能性もあるので、そこは気を付けたいところですね。
また、カフェインは胃液の分泌を促すので、胃酸過多の方は少し気を付けたほうが良いかもしれません。
安全とされている一日のカフェイン摂取量はこちらです↓
- 成人:1日400mgまで
- 小児、成人:1日3mg/kgまで(30kgの場合は90mgまで)
- 妊婦、授乳中の方:1日200gまで
引用元:欧州食品安全機関(EFSA)
続いてはタンニンについてです。
僕も知らなかったんですが、コーヒーに含まれているのはタンニンではなくてタンニンに構造が似た『クロロゲン酸』という成分のようです。
タンニンの1種とされたこともあるそうですが、タンニンとしての活性が低く、現在では別のものとされています。
クロロゲン酸も摂取しすぎると便秘になる可能性があると言われていますが、コーヒーに含まれているのはわずかなので大量に摂取しない限りは大丈夫そうです。
コーヒーが腸内細菌に与える影響が凄かった!
冒頭でも伝えましたが、実はコーヒーに含まれる成分が腸内に良い影響を与えているということがわかりました。
う~ん、たしかにコーヒーにそんなイメージは全くなかったですね。
ではコーヒーに含まれる『3つの有効な成分』を紹介していきます。
クロロゲン酸には様々な健康効果がある
まず一つ目は『クロロゲン酸』という成分ですね。
これはコーヒー豆に多く含まれるポリフェノールの一種で、コーヒー豆に5~10%程含まれています。
このクロロゲン酸が腸内のビフィズス菌を増やすということが、イギリスにある大学の研究グループによりわかったそうです。
ビフィズス菌などの善玉菌が増えることによって、腸内が善玉菌優勢の良い状態に保たれることになります。
- 体内の脂肪の蓄積を抑えることによるダイエット効果
- 抗酸化作用があり、美肌効果や病気の予防に効果的
- 血糖値の上昇を抑える働きがあり、肥満や糖尿病の予防に効果的
このように様々な効果が期待されています。
ただし一つだけ知らないともったいない重要なことがあります。
それはコーヒー豆は焙煎することによってクロロゲン酸が減ってしまうということです。
浅煎りでもクロロゲン酸の含有量は半分程度になってしまい、フレンチロースト(深煎りの焙煎)やエスプレッソなどにはほとんど含まれていないそうです。
ただ深煎りするとクロロゲン酸は無くなってしまいますが、コーヒー豆の『トリゴネリン』という成分が『NMP』という物質に変化するそうです。
クロロゲン酸がビフィズス菌を増やすことから、腸内環境には浅煎りのほうが良さそうですが、深煎りにもリラックス効果があるのでどちらも体には良さそうですね。
アラビノガラクタンでビフィズス菌が増える
『アラビノガラクタン』はコーヒー豆に含まれている多糖類という食物繊維の一種で、クロロゲン酸と同様に腸内のビフィズス菌を増やす働きがあります。
日本で行われた研究では、コーヒー豆由来のアラビノガラクタンとヒト腸内細菌34株の細菌を共に培養した結果、ビフィズス菌の増殖が確認されています。
実際に人の体で効果があるかはまだ研究の余地があるそうですが、有用な物質であることはたしかなようですね。
コーヒーオリゴ糖は善玉菌のエサになる
オリゴ糖と言えば善玉菌のエサになるということがわりと有名ですが、実はコーヒー豆の成分にもオリゴ糖が含まれています。
『マンノオリゴ糖(コーヒーオリゴ糖)』と言います。
- ビフィズス菌などの善玉菌のエサになる
- 脂肪の吸収を抑制してくれる
- コレステロール値の低下
このように様々な働きがあることがわかっています。
『マンノオリゴ糖』は難消化性で体内でほとんど消化されることなく、大腸に届くことが試験結果からわかっています。
そういうことですね。また人を対象とした12週間の臨床試験においては、脂肪の低減が確認されています。
ただし残念なのが『マンノオリゴ糖』はコーヒー豆を焙煎した後の粕から抽出する為、コーヒーを飲む際にはほとんど残っていないようです。
『マンノオリゴ糖』を摂取するためには『マンノオリゴ糖』を配合したコーヒーなどを飲む必要がありそうです。
調べていたらスティックタイプのコーヒーで大正製薬のファットケア
乳酸菌とコーヒーを一緒に摂るときのポイント!
ここまでをまとめてみると、コーヒーにも腸内を良くする働きがあることがわかりましたが、最後に乳酸菌との相乗効果を得るためのポイントをまとめておきます。
- 腸内環境を整えるには浅煎りのコーヒーが良い(クロロゲン酸の効果)
- マンノオリゴ糖(コーヒーオリゴ糖)が入ってても良し
- 一度に大量にコーヒーを飲まない
- 一日に摂取するカフェインの量に気をつける
こんなところだと思います。
一度に大量に飲んだり、一日に飲みすぎなければコーヒーは腸内の味方になってくれます。
いままではコーヒーというと健康に良いイメージがあまりありませんでしたが、適度に飲むことで体にも良くて乳酸菌との相性も良さそうです。